概要
平庫ワカの初の連載作品。『Comic BRIDGE online』(KADOKAWA)にて、2019年7月から12月にかけて4話連続で掲載された。
「生と死のキアロスクーロ(明暗対比)を圧倒的な筆致」で描いた同作は話題を呼び、2020年1月8日に単行本として出版された。単行本は発売後に即重版が決定となった。
なお小冊子『カドコミ2020×ダ・ヴィンチ』8月号に、本作の特別描きおろし漫画が収録された。
あらすじ
高校からの友人マリコが飛び降り自殺したというニュースを聞き、OL・シイノはマリコのためにできることはないのか考えた結果、マリコの遺骨を強奪して、マリコがかつて行きたいといっていた海への旅に出る。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
先ず2022年秋公開の映画化おめでとうございますと伝えたい!!
この漫画は以前のブログでも紹介したんですが、改めて映画も今年の秋(現在2022.3)公開という事で紹介したいと思います。
主人公シイノは幼馴染で親友のマリコが突然亡くなったことを知って
失意の中決断したことが、父親の住むマリコの家へ遺骨を奪い取り、マリコが一緒に生前行きたいと言っていた海へと遺骨を抱えて旅をすること。
何とも凄い(笑)
この計画を思い至って即行自分の家の台所から包丁を手に取るところは正直えっ!って思いましたけど、
シイノはずっとマリコが父親からの暴力を受けてきていたのを知っていたのでそら武装して行かないとだわな…と思わずにはいられん位幼少期のマリコは可哀想です。
大人になってからも彼氏にDVを受けたり、自傷行為を繰り返したり、
『もしシイちゃんに彼氏とかできたら わたし死ぬから。』
とシイノに言うマリコの事を考えると依存してたんだろうなと思います。自分の味方がシイノだけだったので仕方がないと思いますが凄く切ない。
いやもうね!!
平庫ワカ先生の描く心理描写と訴えてくる勢いと熱量が凄いんですよッ!!
私なんか読みながら泣いてました。
主人公のシイノも少年漫画風に泣いてたし、なんならもう少年ジャンプよりも鼻水と涙でぐしゃぐしゃだったので凄い。本当に必死さが伝わってきます。
人間なりふり構わん時はこんなんですよ、最近の漫画は顔が綺麗すぎる(笑)
途中ひったくりに遭い困っていたところで出会う親切な青年とか、めちゃめちゃ現実に実際ありそうなお話で、感情をぐちゃぐちゃにしてくるんだけど、最後のシーンや描き下ろしに救われる思いです。
これが平庫ワカ先生のデビュー作とは本当に各界騒然とするわけですよ!(笑)
暗いテーマではあるのにそう感じさせないという前向き感がありますし、
私が一番好きなのはシイノが旅から小汚くボロボロで帰ってきて、洗濯物干しっぱなしだったことに気づき、
『こうやって日常に戻ってくんだ』
と思うシーンがとても好きです。
そんな平庫ワカ先生のマイ・ブロークン・マリコはこの一冊だけで完結されてますし、勢いとスピード感もあるのですぐ読み終わってしまうと思います。
女同士の魂の結びつきを描く、鮮烈なロマンシス・ストーリー!!(裏表紙に書いてある)
私の好きな百合…?って思うとこもあるんですがもうこの関係はそれだけじゃないんよ、本当に魂がね…(何)
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に載ってる内容によると、以前平庫先生のインタビューで
シイノがマリコに恋愛感情を抱いていたか、について、人間の感情はグラデーションであるため、「そういう面もあるかもしれないし、そういう面だけでもなかった」のではないかと平庫は話している。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
つまりこれはもう読み手によって解釈はそうであっても良いしそうでなくても良いみたいなものではないかと思うのだけど、純粋な魂の結びつきかなぁと一括りにしたくない自分も居るので平庫先生の答えほんと凄い。
気になる方は是非お手に取ってみてください!
ではまた!
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