あらすじ
必要とされると拒めない女の子が、恋をした。
「必要とされると、拒めない…」
主人公・上戸有紗は、「コレ」でしか役に立てないと、
求めてくる男性につい体を許してしまう日々を送っていた。軽度の知的障害がある自分に自信が持てない有紗は、
新しく始めたバイト先の優しくしてくれる社員・岡村さんが気になり始めて…。不安定な二人の行き先から目を離せなくなる、切なくも愛おしい恋のものがたり。
【「必要とされると拒めない女の子が恋をする話」として、SNSで話題沸騰】
・私の話かと思った
・心がぎゅーっとなる
・誰かに必要とされる事を求めてしまう気持が痛いほどわかる
・どうにかして、二人に幸せになってほしい【紙書籍版限定、描き下ろしマンガ付き!】
Amazonより
滋賀に住む漫画描きの38歳。ADHDとアスペあり夫と二人暮らし
「ウチにはクズがちょうどいい」「痩せてる女以外〜」「夫はわたしじゃいけないの」等の作品を手掛ける
ざくざくろ先生の描く恋愛模様の苦悩、葛藤、切ない感情が共感の嵐！！
主人公有紗（ありさ）は軽度の知的障害のある25歳の女の子。
昼の配送センター内の仕事で親切に教えてくれた岡村さんの事が好きになっていくんだけど、コンパニオンで客から求められたら流されて拒めなかったのが、
岡村さんを好きになってからは別の男の人に触られるのが本当に嫌になってコンパニオンの仕事を辞めたり、
付き合うことになってからは自分が知的障害の事をなかなか岡村さんに言い出せなかったりとほんとに知的障害を持つ人の内側の苦悩や視点がリアルで読んでいてぐいぐい惹き込まれます。
もう読んでいると有紗ちゃんと岡村さんにはずっと仲良くいて欲しいと応援せずにはいられん！！（笑）
以下ネタバレ感想を含みますのでそれでも大丈夫という方だけどうぞ！
「初恋、ざらり」上巻 普通って何？わからないことがわからない ネタバレ感想
ざくざくろ先生の『初恋、ざらり』を知ったのはざくざくろ先生のtwitterの更新からでした。
漫画を上げてらしたのでちょっと読んでみたらこれがどんどん惹き込まれまして、ちょっと気になるなぁという気持ちでたまに読んでたんですが、この2人最終的にどうなるんだろう…と思って読み続けていたらなんと書籍化！！
これはもうTwitterでちまちま読んだり読まなかったりするよりまとめて読みたいと思い、発売日にGETしました（笑）
この漫画の面白い所は、
主人公有紗（ありさ）が知的障害なところや人に求められたら拒めないところ、複雑な家族関係、劣等感
とにかく凄くリアルでこの主人公がこの先どうなっていくのか目が離せない所です。
昨今よく聞くようになったADHD(注意欠如・多動症)なんですが、これって結構現代人患ってる人多いんじゃないかと思うんですが、どうなんだろう。
皆が普通にわかってることがわからないっていうのは怖いなと思う。
私もめちゃめちゃ数字の計算とか弱すぎてバカなの通り越してもうそうなのか？て思う。
しかもえ、そんなミスする？？っていうミスを犯したり何度も繰り返すことが過去にあったり。
家庭の事情で凄く気分的に沈んでるときに特に注意力散漫だったなって思う。
主人公有紗（ありさ）は配送センターで働いているんだけど、そこの人間関係もやばい位リアル（笑）
おばちゃんとかが多い工場とかで働いてる人なんかは凄くあるあるだと思うんだけど、まさに共感の嵐。
仕事
普通の人ならすぐわかることを自分はメモしたりだとか何回も見て覚えないとわからなかったりするので人より努力しないとって思うのは凄くわかりみが深い。つれぇ～！！
劣等感
あの子よりかはマシだから、と思う自分の好きな人には良く見られたいという気持ちから咄嗟に言ってしまったこの言葉。
なんですけど、これ多分言った方も傷つくやつだよなぁって思う。
家族関係
これ、知的障害の子を持つ親御さんは本当に色々な葛藤や悩みが尽きないと思う。
でもこのお母さんは何だかんだで有紗（ありさ）のことをちゃんと気にはかけてると思うし、ちゃんと親の元が逃げ場になっているのでそこは良かったなと思った。
誰にも頼れないっていうのがほんとに一番つらいと思う。
けど家にめちゃくちゃ男連れ込んだりする人だからそこはきついな（笑）
家族への紹介
36歳ともなれば両親から結婚はまだか、とか色々聞かれたり勧められたりもすることがあると思うんですが、
父親から普通の子はいないのかと聞かれて咄嗟に一応ってつけてしまったのほんと、それを本人が聞いちゃうもんだからほんとここつらい。
有紗（ありさ）は泣き崩れるというか悔しそうに蹲って泣くんだけど、岡村さんはそんなつもりで言ったわけじゃないとさっきの言葉を否定するんだけど、そんなつもりと言ってる時点でそういう気持ちも少なからず入ってしまってるよなぁと思う。
じゃあ両親に紹介できます？って言葉に即答でできるよ、と答える岡村さん。
ここどんな顔して岡村さんが言ったんだろうなというのはわからないんですが、なんとなく想像できてしまうから有紗（ありさ）ちゃんは見なくて正解だったかもしれない。
岡村さんだって初めての恋人だし余計にどうしたらいいかなんてわからないし、でもこの岡村さんが本当に良い人なので、頑張って欲しい！！頑張れ岡村！！（笑）
この危うい初恋の行く末が気になって読んでしまう人は多いと思う。
上巻は親に紹介する、という話になったところまでが収録されています。
ざくざくろ「初恋、ざらり」下巻 ネタバレ感想 有紗と岡村さんはどうなったのか
あらすじ
必要とされると拒めない女の子が、恋をした。
「ただ好きで一緒にいるだけじゃだめなの…?」
バイト先の社員・岡村さんに人生で初めて恋をした有紗。
ついに自分に軽度の知的障害があることを告白したが、
そのことが二人の関係に微妙な影を落とす…
そんなとき、有紗は岡村さんの両親に紹介されることになり――不安定な二人の行き先から目を離せなくなる、
切なくも愛おしい恋のものがたり、ついに完結。
果たして二人は一緒に歩いていけるのか――?【「必要とされると拒めない女の子が恋をする話」として、SNSで話題沸騰】
・私の話かと思った
・心がぎゅーっとなる
・誰かに必要とされる事を求めてしまう気持が痛いほどわかる
・どうにかして、二人に幸せになってほしい【紙書籍版限定、描き下ろしマンガ付き!】
Amazonより
下巻は有紗が岡村さんの両親に紹介されるという感じの流れから始まっていきます。
その前に有紗は実の母親に岡村さんの両親に紹介してもらうことになったと言います。
それを聞いた母親はちゃんと真っ当なことを有紗に助言してくれてとてもほっとしました。
母親らしいこと言えるんじゃないか！（笑）
別れたくないならおんぶにだっこをやめてちゃんと二人で協力していくことを教えられた有紗。
この日から有紗は慣れない料理を頑張ったり掃除洗濯、色々挑戦します。偉いなあ有紗！！
そんなこんなで岡村さんの両親に紹介されることなった有紗。
この岡村さんの両親はいたって普通の家庭の反応だと思うのだけど、岡村さんの母が有紗の知的障害の事を知った時に言った一言が有紗をめちゃめちゃ傷つけてしまいます。
普通に思ったことを口に出しちゃったんだろうけど、そら言われた方は悲しくなるよこんなん。
この一言は有紗に深いダメージを与えてしまい、配送の職場から仕事のステップアップで別の仕事も覚えてみないかと頑張りが認められた有紗だったんだけど、その仕事が中々に覚えることが難しく、失敗ばかりしてしまいます。
職場の先輩おばちゃんたちは自分たちを差し置いてその仕事へ就いた有紗の事を良く思う筈がなく、段々有紗は追い詰められていきます。
ここのおばちゃんたちの流れが本当に工場あるあるでうわ～！ってなってしまう。ぞっとしちゃう！（笑）
ちょうど岡村さんは自分の仕事が忙しくそんな有紗が追い詰められていたことに気づきませんでした。
精神的糸が切れてしまって家出をする有紗
理由もわからないまま別れることになってしまった岡村（可哀想）
そこからなんと一年！！なんと岡村さんと有紗ちゃんが別れてから一年経ちます！！
一年の間に岡村はアパートを越したり障害者職業生活相談員の講習を受けたり、有紗はというと！
めっちゃ大人びてました（笑）
凄く成長してる。なんとちゃんと嫌なことは嫌だと断れる子に！
レジ打ちの仕事をしてるっぽいんだけど従業員の人とも結構良い感じに人付き合いできているみたい。
お互い相手の事が忘れられないまま時は過ぎ、色んなことを後悔しながら日々を頑張って過ごしていきます。
そんな中偶然出会ってしまって、いやもう今更なんだけど最後は目で確かめていただきた（笑）
これほんと映画化するんじゃないかな？？という位に映画向き。
最後はちゃんとハピーエンドです。
個人的におまけページの岡村さんのお母さんとお父さん、有紗の小話が好きです（笑）
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